クロマチックカリンバは、
通常の17音カリンバに半音
(ピアノの黒鍵盤にあたる音)
が追加された発展型モデルです。
音の種類が増えることで、
より多くの曲を原曲に近い形で
演奏できるようになります。
ただし、その分価格も上がり、
演奏の難易度も高くなります。
では、最初の1台として
クロマチックカリンバを選んでも
大丈夫なのでしょうか?
以下の3つのポイントを
チェックしてみましょう。
クロマチックカリンバに向いている人の特徴
- 他の楽器経験がある
- 楽譜が読める
- オリジナルの楽曲通りに演奏したい曲が多い
他の楽器経験がある
ピアノやウクレレなど、
他の楽器経験があると
逆にクロマチックカリンバでないと
物足りないかもしれません。
と言うのもオーソドックスな17音カリンバは、
半音の使えない白鍵盤のみのモデルがほとんど。
そのため演奏にかなりの制約が
ついてしまいます。
例えば臨時半音や転調に対応できなかったり、
演奏不可能なコードが多かったり。
そうなってくると他の楽器では弾けたのに、
17音カリンバでは弾けない!
などとストレスを溜めてしまうかもしれません。
そうなってしまうのであれば、
最初からクロマチックカリンバを買った方が
無駄がありません。
楽譜が読める
「楽譜が読める」
といっても、楽譜を見ただけで、
曲が頭の中に流れる
と言うレベルでなくても構いません。
その楽譜に
- 半音が登場する
- 転調がある
などの確認が自分で
できるのであればOK!
弾きたい曲が
クロマチックカリンバでないと弾けない
と納得できれば大丈夫です。
オリジナルの楽曲通りに演奏したい曲が多い
17音カリンバでは基本的に
C調で調律されているので、
それ以外の調の曲は
ハ長調に直すことが多いです。
また転調に対応できないため、
フルバージョンで演奏することを
断念せざるを得ません。
そうなってくると、
男性ボーカルの曲なのに、
高い音が多くなってしまって、
イメージと違ってしまったり
間奏やラストのサビの転調がエモいのに
表現できなかったり、、、
最後までフルバージョンで、
原曲通りに演奏したい。
原曲を覚えてしまっていて、
他の調は違和感がある。
半音を備えたクロマチックであれば、
移調も転調も可能です。
楽譜の難易度は上がってしまいますが、
もしあなたに強いこだわりがあるのであれば、
ぜひクロマチックカリンバに
挑戦してほしいと思います!
購入前の心構え
- キーが多く配置が複雑なため、最初の練習に時間がかかる
- 通常の17音カリンバの約2倍の重さがある(演奏時の負担に注意)
- 17音カリンバに比べて楽譜や演奏情報が少ない
キーが多く配置が複雑なため、最初の練習に時間がかかる
当たり前ですが、
白鍵盤と黒鍵盤の2つが存在すると言う事は
それだけキーの数が多くなります。
そうなると、
覚えるべきキーの数が2倍になるので、
純粋にその分だけ
難易度が上がってしまいます。
最初はあまり欲張らず、
難易度が低い曲やよく知っている曲で、
臨時半音や転調などから
少しずつ表現方法を増やしていきましょう。
通常の17音カリンバの約2倍の重さがある(演奏時の負担に注意)
キーを支えるブリッジですが、
1段ではなく、2段3段と段数が増えるので、
その分、重くなり、
扱いがやや難しくなってしまいます。
手が疲れやすくなると、
練習時間が短くなってしまう原因にも、、、
17音カリンバに比べて楽譜や演奏情報が少ない
クロマチックカリンバの市場は
まだまだ発展途上。
そのため教本や楽譜集と言うものは
かなり少ないです。
2024年現在では楽譜配信サイトのPiascoreさんで
専用の楽譜がダウンロード購入可能です。
もし市販されている紙の楽譜集が欲しい場合は、
ウクレレソロの楽譜がシンプルで使いやすいです。
とは言え、実は1番演奏しやすい楽譜と言うのは
自分で作った楽譜です。
時と場合によっては
自分で楽譜のアレンジも必要。
そういう意味でも
クロマチックカリンバは
中級者向けの楽器なのです。
購入時のチェックポイント
- ブリッジの段数とキーの配列(2段式か3段式か)
- 17音カリンバの基本配列が含まれているか
- チューニング方法の確認
ブリッジの段数とキーの配列(2段式か3段式か)
メーカーや職人さんのこだわりにや
カリンバのコンセプトにより
キーの配列が異なります。
時にはサイズ感やキーの形そのものも違い、
その音色や弾き心地は全くの別物です。
基本的に、
キーの間隔が広いものは
一つ一つの音を
しっかりと弾く演奏に向いています。
キーの間隔が狭いものは
速弾きやアドリブ
スライドなどの表現がとても映えます。
自分がどのテクニックを使って演奏がしたいのか
どんなシチュエーションで演奏したいのか
想像しながら選んでみて下さい。
17音カリンバの基本配列が含まれている
オーソドックスな17音カリンバは
中央の一番低い音がC(ド)
からスタートするのが基本です。
ただ21音カリンバ などは
中央の一番低い音が
F(ファ)から始まるものもあり、
それは中級者向けと言われています。
クロマチックカリンバも
センターがCだったりFだったり
Bだったりとバラバラです。
どのタイプでもそれぞれ
良さがあるのですが、
やはり最初の1台としては
オーソドックスな17音カリンバの基本配列と同じ
センターCから始まる配列がおすすめ。
なぜかと言うと
その配列であれば
市販の17音カリンバのテクニックや
楽譜がそのまま演奏できるからです。
基本の配列は
センターCのC調17音カリンバ
でプラス黒鍵やそれを含む音階が
追加されたモデルがいいでしょう!
チューニング方法の確認
ハンマーではなく、
特殊なチューニング棒を使ったり、
ナットを使用したり、
キーを削ったり…
チューニングの方法も
様々あります。
購入前に情報を
しっかりチェックするようにしましょう。
演奏のそのものよりも、
このチューニング方法の方が難しい
場合があるくらいです。
で心配ご無用!
たしかに最初は戸惑うこともありますが、
カリンバは一度チューニングすれば
滅多なことではズレません!!
うっかりぶつけてしまった時や
違和感を感じた時、
イベントなどで演奏する前
それ以外だと
1年に1回程度の定期的なチューニングでOK。
まとめ
以下のような方には、
最初の1台として
クロマチックカリンバがおすすめです。
- ピアノやギターなど、他の楽器経験がある
- 特定の曲を原曲通りに演奏したい曲がある
- 予算として2万円前後を確保できる
クロマチックカリンバは
確かに難易度は高めですが、
きちんと練習すれば初心者でも演奏は可能です。
むしろ臨時半音などに対応でき、
カリンバ以外の楽譜も利用可能なことから、
ある意味で簡単です。
ただし無理のない練習を心がけ、
必要に応じて17音カリンバから始めることも
検討してみてください。
より詳しい機種の特徴や
音色の違いについては↓をチェックしてみてね。
ぜひご自身に合ったカリンバ選びの
参考にしてみてください。
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